Moto GP Race Results 2006

2006年シーズンは、トップライダーそれぞれが、実に多くの問題、不運、タイミングのズレを抱えてしまい、混戦が続くシーズンとなった。

ライダーにとっては悩み多い年なのだが、ファンにとっては終始ハラハラ、ドキドキ、時に信じられないようなアクシデントが起き、最終戦の劇的なフィナーレで幕を閉じるという、1年間たっぷりと楽しめる最高のシーズンである。

目次

Moto GP 2006年の見どころ

Moto2から昇格したダニ・ペドロサと、ケーシー・ストーナーが、初戦から驚きのポテンシャルを見せつける。

一方で、前年チャンピオンのバレンティーノ・ロッシは新型マシンンに不具合が多発し、前半戦はなかなか思ったようなレースが出来ない。後半に入るとマシンは調子を取り戻してくるが、時を同じくして、ケガから復帰したロリス・カピロッシがロッシの前に立ちはだかった。

前年度ランキング3位のニッキー・ヘイデンは、マックス・ビアッジが抜け、名実ともにRepsol Hondaのエースライダーに昇格した。打倒Yamahaに燃えるホンダは、ヘイデン専用車両としてRC211V New Generationを開発しヘイデンをサポートするが、性能向上のために安定性までも犠牲にしたこのマシンには問題が多発し、第13戦のセパンGPの時ですら、メカニックから「毎週新しいパーツが来るが、全く役立たずだ」と酷評されてしまう状態であった。チームメイトの新人ライダー、ダニ・ペドロサが初戦から快進撃を続けるのを同じパドックから見ていたヘイデンの苦しさは、如何ほどのものであったろうか?

さらに第7戦カタルニアGPでは、当時ランキングトップであったカピロッシと、同3位のマルコ・メランドリが転倒に巻き込まれ大ケガを負ってしまう。2人はその後1週間おきに開かれた8戦~11戦を、痛みこらえて走ることを強いられた。

トップライダーそれぞれが、実に多くの問題、不運、タイミングのズレを抱えてしまい、混戦が続くシーズンとなっていった。

Moto GP 2006の最終順位表

ライダー別順位

先ずはライダー別の順位をご紹介。

上位5名のポイント推移はこのようになった。

ポイントに大きな影響を与えた要素として、第7戦でのセテ・ジベルナウのハイサイド転倒に巻き込まれたカピロッシとメランドリの負傷と、16戦でのまさかのペドロサ・アタック、最終戦でのロッシ転倒があげられる。

こうしてみると、本当にドラマチックなシーズンだったと思う。

motoGP2006年上位5名の獲得ポイントの数推移

全員のポイント数はこの通り。

順位 ライダー チーム タイヤ ポイント数
1 Nicky HAYDEN Repsol Honda Team ミシュラン 252
2 Valentino ROSSI Camel Yamaha Team ミシュラン 247
3 Loris CAPIROSSI Ducati Marlboro Team ブリヂストン 229
4 Marco MELANDRI Fortuna Honda ミシュラン 228
5 Dani PEDROSA Repsol Honda Team ミシュラン 215
6 Kenny ROBERTS JR Team Roberts ミシュラン 134
7 Colin EDWARDS Camel Yamaha Team ミシュラン 124
8 Casey STONER Honda LCR ミシュラン 119
9 Toni ELIAS Fortuna Honda ミシュラン 116
10 John HOPKINS Rizla Suzuki MotoGP ブリヂストン 116
11 Chris VERMEULEN Rizla Suzuki MotoGP ブリヂストン 98
12 玉田 誠 Konica Minolta Honda ミシュラン 96
13 Sete GIBERNAU Ducati Marlboro Team ブリヂストン 95
14 中野 真矢 Kawasaki Racing Team ブリヂストン 92
15 Carlos CHECA Tech 3 Yamaha ダンロップ 75
16 Randy DE PUNIET Kawasaki Racing Team ブリヂストン 37
17 Alex HOFMANN Pramac d'Antín MotoGP ダンロップ 30
18 James ELLISON Tech 3 Yamaha ダンロップ 26
19 Troy BAYLISS Ducati Marlboro Team ブリヂストン 25
20 Jose Luis CARDOSO Pramac d'Antín MotoGP ダンロップ 10
21 秋吉 耕佑 Suzuki MotoGP ブリヂストン 3
22 Garry McCOY Ilmor SRT ミシュラン 2

 

バイクメーカー別の順位

次はバイクメーカー別順位。ILMOR X3が異常に少ないのは、最後の2戦しか参加していない為。2007年からの正式参加に向けて、未完成のマシンでのテスト参加だった。しかし残念なことに、スポンサー確保が上手く行かず、2007年にも1戦しか参加できていない。

順位 メーカー ポイント数
1 HONDA 360
2 YAMAHA 289
3 DUCATI 248
4 SUZUKI 151
5 KR211V 134
6 KAWASAKI 109
7 ILMOR X3 2

チーム別の順位

最後にチーム別の順位。HONDA LCRとKONICA MINOLTA HONDAはライダーを1人しか出していないため、どうしても下位になる。

順位 チーム ポイント
1 REPSOL HONDA TEAM 467
2 CAMEL YAMAHA TEAM 371
3 DUCATI MARLBORO TEAM 356
4 FORTUNA HONDA 344
5 RIZLA SUZUKI MOTOGP 214
6 TEAM ROBERTS 134
7 KAWASAKI RACING TEAM 129
8 HONDA LCR 119
9 TECH 3 YAMAHA 101
10 KONICA MINOLTA HONDA 96
11 PRAMAC D'ANTÍN MOTOGP 33

 

2006年 MotoGP全レースを勝手に評価

それでは、1戦ごとに見て行こう。

はお勧めのレース、★★は見逃せないレースです。

第1戦 ヘレス・スペイン 

ペドロサとストーナーのMoto GPデビュー戦。2人とも、新人離れした走りを見せ、新時代の到来を予感させる。ペドロサの気合の走りと、それを受けるカピロッシの巧みなレース運びが見事。

第2戦 ロサイル・カタール 

ケーシー・ストーナーがデビュー2戦目とは思えない走りで、ポールポジションを獲得。決勝でも新人離れした走りで、中盤までレースを支配した。ストーナーの才能に驚かされる。

 

第3戦 イスタンブール・トルコ 

上位4名が目まぐるしく順位を奪い合い、終わってみればレースの殆どの時間が、バトルだったように感じるようなレース。
前戦に続き、ストーナーとペドロサの新人とは思えぬ走りが印象的。不調のロッシ、年間優勝のミッションを負わされたにも拘わらず、勝利を決められないヘイデンの心中は、、、考えるだけでも苦しくなる。

第4戦 上海・中国

ペドロサが4戦目で初優勝。しかもポールトゥウィン! ロッシは信じられないミスを起こしてしまい、リタイヤとなる。

第5戦 ルマン・フランス

マシントラブルや転倒によって、レース結果だけでなく、年間ランキングの流れまでが大きく変わったのが印象的。

 

第6戦 ムジェロ・イタリア ★★

最初から最後まで、順位が目まぐるしく変わり、誰が勝ってもおかしくない、実に見ごたえのあるレース。イタリアの熱狂的なファンに煽られ、イタリア人が疾走する!

第7戦 カタルニア・スペイン

スタートを3回やり直すという大波乱の内容に加えて、ヨーロッパラウンドの初戦でランキング上位者の多くにケガ人が出たことで、年間ランキングの行方に大きな影響を与えた。

 

第8戦 アッセン・オランダ

ケガを押して走るライダーが多く、見ていて痛々しい。ケガ人が多いせいか、レース内容はあまり激しくないものの、最終ラップのどんでん返しには、思わず声が出る。

 

第9戦 ドニントンパーク・英

ペドロサの一人舞台。手の骨折が治っていないロッシが13番グリッドから、徐々に順位を上げ、鎖骨骨折が治っていないメランドリと2位を争うという、他のライダーが霞んで見える展開。

 

第10戦 ザクセンリンク・ドイツ ★★

先頭集団が常に接近戦を繰り広げ、1位から4位までの差が0.307秒!ドラマチックな展開に目が離せない!

 

第11戦 ラグナセカ・アメリカ

ロッシがまたも不運に見舞われる! ペドロサの好走が印象的。

 

第12戦 ブルノ・チェコ

カピロッシの圧倒的な勝利。ライダー、マシン、タイヤがマッチすると、こんなにも強くなるのだという事が良く分かるレース。もし、カタルニアでのケガが無かったらどうなっていたのか?という想像が掻き立てられる。

 

第13戦 セパン・マレーシア 

レース後半にロッシとカピロッシは、残り周回数をまるで考えていないようなパッシング合戦を繰り広げる。
レース後の2人の満足感に満ちた振る舞いは、見ていてとても気持ちが良い。
大ケガを負いながらも出場したペドロサが3位に入る驚きの走り。

第14戦 フィリップアイランド・オーストラリア

フラッグトゥフラッグのレースとなったが、降雨は長く続かず、レーキットの半分が乾きだし、半分はウェットという状態が、全てのライダーを翻弄した。特に中野の判断は大変勿体無く、悔いが残る。レインタイヤ車への乗り換えタイミングと、その後の対応が、レース結果を大きく変えたレース。

第15戦 もてぎ・日本

カピロッシが絶好調で他を寄せ付けない走りを見せ、ロッシにも追走を断念させる圧倒的な勝利。方やヘイデンはスタートに失敗し、未だにマシンの不調から脱し切れていなことが窺える。好走した中野の最終周でのまさかの転倒が悔やまれる。

第16戦 エストリル・ポルトガル 

最初から最後まで波乱続きのレース。
年間優勝決定のチャンスもあったニッキー・ヘイデンは、チームメイトであるダニ・ペドロサの追突でその夢を絶たれてしまう。これで優勝するかと思われたロッシに挑んだのは、誰からも注目されていなかった、トニー・エリアスだった。

第17戦 バレンシア・スペイン 

大波乱の2006年を象徴するようなレース。
2位にさえなれば6年連続の年間優勝が達成できるロッシは、自身の得意コースで優勝を決めるべく、予選から絶好調でポールポジションを獲得。一方のヘイデンは予選5位スタートとなった。
ところがロッシはスタートに失敗。そこから歯車が狂い始める。
コメントを残す

CAPTCHA


Twitterでフォローしよう

おすすめの記事