Moto GP 2008年第3戦 ポルトガルGP

ロレンソがついに初勝利を飾る!

ブロックの名手、ロッシをシケインで難なくパスし、ファステストラップを連発しての勝利だ。

デビューから3戦連続登壇の最年少記録も樹立した。

目次

ポルトガルGP レース前のTips

開催日 : 2008年4月13日
コンディション : ドライ
気温 : 18℃
路面温度 : 21℃

2007年のポルトガルGPは見逃せないレースの一つ

2007年のポルトガルGPは、第14戦として9月16日に行われている。2006年も10月に行われているので、ポルトガルGPが春に行われるのは2005年以来だ。

2007年のポルトガルGPは、ロッシが5位以下になると、2年連続の無冠が確定するという緊迫した状況下で開かれた。

決勝では、年初からの不振を打開すべく、134周もの走り込みをしたヘイデンの奮闘が光り、ロッシ、ヘイデン、ペドロサ、ストーナーが鎬を削る争いとなった。

2007年の中で、見逃せないレースの一つ。

  • 1位 バレンティーノ・ロッシ
  • 2位 ダニ・ペドロサ
  • 3位 ケーシー・ストーナー

ロレンソがデビューから3戦連続でPP

ロレンソが前年にヘイデンが記録した過去最短ラップを更新してPPを獲得している。デビューから3戦連続。

 

路面はちょっとだけウェット

公式記録上はドライレースだが、実は決勝前日に雨が降ったため、午前はコースが濡れていた。これによって、予選と決勝では路面状況が変わっている。

決勝のスタート前も、傘をさすまでも無いものの、ヘルメットのバイザーに僅かに水滴が付く程度の雨は降っていて、レース開始早々に白旗(バイク乗り換えの許可)が振られている。

エストリルサーキットの概要

コース全長 : 4,182mエストリルサーキットのレイアウト

コース幅 : 14m

コーナー数 : 右9 左4

最長ストレート : 986m

決勝レース周回数 : 28周

総走行距離 : 117.096km

ロレンソが3戦連続でポール : ポルトガルGP 決勝グリッド

 

Row Grid Rider Team Time
1 1 Jorge LORENZO Fiat Yamaha Team 1'35.715
2 Dani PEDROSA Repsol Honda Team 1'35.948
3 Valentino ROSSI Fiat Yamaha Team 1'36.199
2 4 Nicky HAYDEN Repsol Honda Team 1'36.266
5 Colin EDWARDS Tech 3 Yamaha 1'36.289
6 James TOSELAND Tech 3 Yamaha 1'36.790
3 7 Andrea DOVIZIOSO JiR Team Scot MotoGP 1'36.998
8 Randy DE PUNIET LCR Honda MotoGP 1'37.223
9 Casey STONER Ducati Marlboro Team 1'37.253
4 10 John HOPKINS Kawasaki Racing Team 1'37.346
11 中野 真矢 San Carlo Honda Gresini 1'37.664
12 Loris CAPIROSSI Rizla Suzuki MotoGP 1'37.786
5 13 Chris VERMEULEN Rizla Suzuki MotoGP 1'37.843
14 Toni ELIAS Alice Team 1'38.561
15 Anthony WEST Kawasaki Racing Team 1'38.775
6 16 Alex DE ANGELIS San Carlo Honda Gresini 1'38.823
17 Marco MELANDRI Ducati Marlboro Team 1'39.115
18 Sylvain GUINTOLI Alice Team 1'39.355

 

ポルトガルGP 見どころはロレンソのパッシング

ワームアップ走行終了時に、カピロッシがグリッドを誤り、ストーナーのグリッドに付いていてしまい、慌てて位置を入れ替えるというハプニングが起こった( ´艸`)

こういった少しの変化が、集中力に影響するんだろうな

ホールショットはペドロサ。ロッシ、ヘイデン、ロレンソと続く。
直ぐにロレンソがヘイデンをパス、ドビチオーゾもヘイデンをパスし、ペドロサ、ロッシ、ロレンソ、ドビチオーゾ、ヘイデンという順番になる。

3コーナーでロッシがペドロサのインからパスして首位に立つ。ロッシのパッシングでラインから押出されたペドロサのスキを突いてロレンソもペドロサをパスする。

ロレンソは直ぐにロッシに並び、チームメイト同士の並走となる。

ロレンソがロッシを制してトップに立つ。

ドビチオーゾがペドロサをパスして3位に上がる。

なんとここまでが半周の出来事!
1周目から激しい争いとなっている

20番グリッドスタートのホプキンスが5位に上がっている。

ストーナーはスターティンググリッドと同じ9位を走行。

他のライダーなら、まずまずと言ったところだけれど、ストーナーの場合にはスタート失敗と言って良いだろう。
好調時ならスタートだけで、4つぐらいは順位を上げているハズ

2周目

ホームストレートエンドでロッシがロレンソをパスする。

ロッシ、ロレンソ、ドビチオーゾ、ペドロサで先頭集団が形成される。

4位ペドロサと5位のホプキンスの差は0.7秒。

白旗が出され、バイクチェンジが可能となる。(その後も雨は強くならず、路面もウェットにはならなかったため、バイクを乗り換えるライダーは居なかった)

3周目

1コーナーでペドロサがドビチオーゾをパスして3位に上がる。

ロッシがロレンソとの差を開き始めている。

4周目

先頭集団の順位とタイム差

ロッシ
↓ 0.4秒
ロレンソ
↓ 0.03秒
ペドロサ
↓ 0.2秒
ドビチオーゾ
↓ 0.9秒
ホプキンス
↓ 1.0秒
エドワーズ

エドワーズ!こけるなよ!
いつも前半は良いんだけど。。。コケるからな~

6周目

ペドロサが僅差でロレンソを攻め続けている

ロッシ
↓ 0.4秒
ロレンソ
↓ 0.02秒
ペドロサ
↓ 0.2秒
ドビチオーゾ
↓ 0.7秒
ホプキンス
↓ 0.9秒
エドワーズ

8周目

ロレンソとペドロサの差が僅かに開き、ドビチオーゾが近づいている。

ロッシ
↓ 0.3秒
ロレンソ
↓ 0.2秒
ペドロサ
↓ 0.1秒
ドビチオーゾ
↓ 0.8秒
ホプキンス
↓ 0.8秒
エドワーズ

ストーナーは相変わらず9位を走行しているが、5周目には5.6秒であったトップとのタイム差が、8.7秒まで開いている。全く振るわない状態。

ストーナーがドプニエにパスされ、10位に落ちる。

9周目

ペドロサがロレンソを再度プッシュし始める。

ストーナーがドプニエにパスされ、11位に落ちる。

10周目

エドワーズがホプキンスをパスして5位に上がる。ヘイデンもホプキンスをパスする。

11周目

1コーナーでペドロサがロレンソのパスに成功し、2位に上がる。

ヘイデンがエドワーズをパスし、5位に上がる。

12周目

この時点の上位陣は次の通り。

ロッシ
↓ 0.1秒
ペドロサ
↓ 0.3秒
ロレンソ
↓ 0.3秒
ドビチオーゾ
↓ 2.7秒
ヘイデン
↓ 0.7秒
エドワーズ

ドビチオーゾのリアタイヤが暴れている。

ロレンソ ファステストを連発!
このラップ以降、ロレンソはファステストを連発する。
12周目 1'37.888
14周目 1'37.850
15周目 1'37.808
16周目 1'37.635
18周目 1'37.404

13周目

1コーナーでロレンソがペドロサをパスして2位に返り咲く。

ロレンソはそのままロッシに迫る。ペドロサも追走し3台の争いが激しくなる。

シケインでロレンソがロッシをパスしてトップに立つ。

ロッシのブロックを一発で回避する、素晴らしいライン取り!

14周目

ロレンソがロッシとの差を僅かに広げ始めている。

ペドロサがロッシに迫ってくる。

ロッシのリアが暴れている。
やはりブリヂストンに問題か?

15周目

1コーナー進入でペドロサがロッシに迫るが、ロッシはブレーキングとライン取りでペドロサをブロックし抜かせない。

速度的にロッシは完全に劣っているが、テクニックで抜かせない。
これを見ていると、13周目のロレンソのパッシングの見事さが際立つ。

ペドロサがロッシのパスに成功する。

ロッシは明らかにきつそうだ。

16周目

この時点の上位陣は次の通り。

ロレンソ
↓ 0.6秒
ペドロサ
↓ 0.4秒
ロッシ
↓ 0.1秒
ドビチオーゾ
↓ 3.0秒
ヘイデン
↓ 2.7秒
エドワーズ

ストーナーはトップから17秒遅れで、11位を単独走行している。

4位を走行していたドビチオーゾが転倒リタイヤ

17周目

4位走行のヘイデンが転倒リタイヤ

19周目

この時点の上位陣は次の通り。

ロレンソ
↓ 1.0秒
ペドロサ
↓ 1.7秒
ロッシ
↓ 5.2秒
エドワーズ
↓ 2.7秒
ホプキンス

20周目

エドワーズがロッシとの差を4.9秒まで縮めている。

21周目

ストーナーが、トーズランドとドプニエをパスし6位に上がる。

25周目

この時点の上位陣は次の通り。

ロレンソ
↓ 1.6秒
ペドロサ
↓ 5.4秒
ロッシ
↓ 5.1秒
エドワーズ
↓ 6.0秒
ホプキンス

ロレンソとペドロサだけが、高速走行を続けているような状態。

27周目

7位を走行していたドプニエが転倒するがレースに復帰。順位は15位に落ちる。

28周目

この時点の上位陣は次の通り。

ロレンソ
↓ 1.1秒
ペドロサ
↓ 8.5秒
ロッシ
↓ 5.5秒
エドワーズ
↓ 6.5秒
ホプキンス

最終周

順位変動なくゴール

 

優勝したロレンソは、デビューから3戦連続登壇の最年少記録も樹立した。

ロレンソが初勝利! ポルトガルGPの結果

 

順位 Rider トップとのタイム差 タイヤメーカー
1 Jorge LORENZO ミシュラン
2 Dani PEDROSA 1.817 ミシュラン
3 Valentino ROSSI 12.723 ブリヂストン
4 Colin EDWARDS 17.223 ミシュラン
5 John HOPKINS 23.752 ブリヂストン
6 Casey STONER 26.688 ブリヂストン
7 James TOSELAND 32.631 ミシュラン
8 Chris VERMEULEN 36.382 ブリヂストン
9 Loris CAPIROSSI 38.268 ブリヂストン
10 中野 真矢 39.476 ブリヂストン
11 Alex DE ANGELIS 1'01.306 ブリヂストン
12 Toni ELIAS 1'03.867 ブリヂストン
13 Marco MELANDRI 1'09.525 ブリヂストン
14 Sylvain GUINTOLI 1'09.634 ブリヂストン
15 Randy DE PUNIET 1'11.542 ミシュラン
16 Anthony WEST 1'23.629 ブリヂストン
R Nicky HAYDEN、Andrea DOVIZIOSO

 

ロレンソが初の首位に : ポイントランキング

前戦で首位に立ったペドロサを抑え、ロレンソが初の首位となった。

ライダーランキング

順位 ライダー チーム ポイント
1 Jorge LORENZO Fiat Yamaha Team 61
2 Dani PEDROSA Repsol Honda Team 61
3 Valentino ROSSI Fiat Yamaha Team 47
4 Casey STONER Ducati Marlboro Team 40
5 James TOSELAND Tech 3 Yamaha 29
6 Loris CAPIROSSI Rizla Suzuki MotoGP 26
7 John HOPKINS Kawasaki Racing Team 24
8 Colin EDWARDS Tech 3 Yamaha 22
9 Andrea DOVIZIOSO JiR Team Scot MotoGP 21
10 Nicky HAYDEN Repsol Honda Team 19
11 中野 真矢 San Carlo Honda Gresini 16
12 Chris VERMEULEN Rizla Suzuki MotoGP 14
13 Marco MELANDRI Ducati Marlboro Team 12
14 Randy DE PUNIET LCR Honda MotoGP 8
15 Alex DE ANGELIS San Carlo Honda Gresini 7
16 Toni ELIAS Alice Team 7
17 Anthony WEST Kawasaki Racing Team 3
18 Sylvain GUINTOLI Alice Team 3

 

コンストラクターランキング

順位 コンストラクター ポイント
1 YAMAHA 65
2 HONDA 61
3 DUCATI 40
4 SUZUKI 27
5 KAWASAKI 24

 

 

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