Moto GP 2007年第9戦 アッセンGP

ランキング首位のストーナーは、レース1周目から2位に1秒の差をつけて、難なく必勝パターンに持ち込んだ。一方で2位のロッシは、好敵手カピロッシに阻まれ、9位から上がれない。

カピロッシをパスするに3周も費やしてしまったロッシだが、その後は着実に順位を上げ、ストーナーに迫っていく。

目次

アッセンGP レース前のTips

開 催 日 : 2007年6月30日
コンディション : ドライ
気   温 : 21℃
路 面 温 度 : 32℃

2006年のアッセンGP

2006年のアッセンGPは、 6日前のカタルニアで負傷した、メランドリ、カピロッシ、ジョンホプキンスがケガを押して出場している。それに加えて、ロッシがフリー走行1日目に大転倒。右手と左足かかとを骨折した状態での出場となってしまった。

けが人が多いレースだったため、積極的なバトルが乏しい内容となったものの、そんな雰囲気を一気に消し去ったのは、ホールショットを奪ったコーリン・エドワーズと、それを追走したニッキー・ヘイデン、2人のアメリカ人だった。

2人のトップ争いは最終ラップまでヒートアップし、サイドバイサイドで最終シケインに飛び込んでいき接触してしまう。

ヘイデンはダートにコースアウトするが、何とか転倒を免れた。しかしエドワーズは運悪く人工芝に乗り上げ、後輪がスリップし転倒してしまう。エドワーズはゴールまで残り180mというところで、初優勝を逃してしまった。

1位 ヘイデン、  2位 中野、  3位 ペドロサ

クリス・バーミューレンがレインマスターぶりを発揮

予選はウェットであったため、雨に強いクリス・バーミューレンがポールポジションを獲得した。

バーミューレンはドライとなった決勝前に、「ドライでは優勝争いは難しい」と話している。

アッセンサーキットの概要

アッセンサーキットのレイアウト
コース全長 : 4,555m
コース幅 : 14m
コーナー数 : 右11 左6
最長ストレート : 560m

決勝レース周回数 : 26周

総走行距離 : 118.43km

アッセンGP 決勝のグリッド

 

Row Grid Rider Team Time
1 1 Chris VERMEULEN Rizla Suzuki MotoGP 1'48.555
2 Casey STONER Ducati Marlboro Team 1'48.572
3 Randy DE PUNIET Kawasaki Racing Team 1'49.579
2 4 Marco MELANDRI Honda Gresini 1'49.679
5 John HOPKINS Rizla Suzuki MotoGP 1'49.684
6 Colin EDWARDS Fiat Yamaha Team 1'49.691
3 7 Anthony WEST Kawasaki Racing Team 1'49.807
8 Alex HOFMANN Pramac d'Antin 1'49.927
9 Dani PEDROSA Repsol Honda Team 1'50.132
4 10 Loris CAPIROSSI Ducati Marlboro Team 1'50.169
11 Valentino ROSSI Fiat Yamaha Team 1'50.392
12 Alex BARROS Pramac d'Antin 1'50.402
5 13 Nicky HAYDEN Repsol Honda Team 1'50.581
14 Kurtis ROBERTS Team Roberts 1'51.259
15 中野 真矢 Konica Minolta Honda 1'51.827
6 16 Carlos CHECA Honda LCR 1'53.271
17 Sylvain GUINTOLI Dunlop Yamaha Tech 3 1'54.253
18 玉田 誠 Dunlop Yamaha Tech 3 1'57.525

 

アッセンGP レースの経過

ホールショットは絶好のスタートを切ったストーナーが奪った。これにバーミューレン、ホプキンスのスズキ勢が続く。スタートに集中していたヘイデンは13番グリッドから6位にアップした。一方で3番グリッドのドプニエはスタートに失敗し、11位まで落ちてしまう。

ストーナーが早々に2位に1秒差をつける。
ヘイデンが5位に、ロッシは11番グリッドから9位に上がる。

2周目

ヘイデンが5位に、9番グリッドスタートのペドロサが6位に上がる。ヘイデンが4位のメランドリをパスし、4位に上がる。ヘイデンのペースが良い。

3周目

ストーナーは2位に1.6秒差をつけている。

ペドロサがメランドリをパスし5位に上がる。

ヘイデンが3位のバーミューレンにプレッシャーをかけ始める。

ロッシは8位のカピロッシをなかなかパスできず、9位のままである。

4周目

ようやくロッシがカピロッシを抜いて8位に上がる。

ヘイデンとペドロサがバーミューレンをパスし、3位と4位に上がる。やはりドライになるとバーミューレンは苦戦してしまう。

ロッシがエドワーズをパスし、6位に上がる。

5周目

ホプキンスのペースが上がり、ストーナーとの差を1.3秒まで縮めてくる。

ヘイデンが久しぶりに後輪をスライドする走りを見せている。

ロッシがバーミューレンをパスして、5位に上がる。

6周目

ストーナーとホプキンスの差は変わらない。

ロッシはファステストの走りで、先頭集団を追っている。

7周目

ロッシが4位のペドロサに迫り、シケインでパスして4位に上がる。

8周目

ロッシがヘイデンをパスして3位に上がる。2位のホプキンスとは2.6秒差。

11周目

ロッシは9周目10周目と2周連続でファステストの走りで、ホプキンスに近付いている。ヘイデンもロッシに続いて差を詰めている。

12周目

ロッシがまたもファステストの走りで、ホプキンスをパスし2位に上がる。

バーミューレンが転倒するもレースに復帰。順位は7位から一気に16位に落ちる。

14周目

ヘイデンが3位のホプキンスに迫る。

ロッシはトップのストーナーにぴったりと付いている。

15周目

ストーナーのリアが暴れている。今回はミシュランの方が安定しているように見える。

16周目

ロッシがコーナーで膨らむが、ヘイデンはロッシの2秒後方にいるため、順位変動はない。

17周目

ロッシがストーナーに仕掛け始めるが、ストーナーにスキがなく、抜くことが出来ない。

18ー19周目

ロッシは毎周シケインでパスを試みるが、ストーナーがラインを閉じてしまい抜くことが出来ない。

23周目

ロッシがシケインでのストーナーのパスにようやく成功する。

24周目

ロッシがペースを上げ始めるが、ストーナーは付いて行くことが出来ない。

25周目

ロッシのリードが0.6まで開く。

3位のヘイデンは2位のストーナーと0.8秒差まで迫ってくる。

最終ラップ

ロッシはストーナーとの差を1.5秒まで開く。ヘイデンとストーナーの差が再度開いている。

ロッシ、ストーナー、ヘイデンとフィニッシュ。

ヘイデンが表彰台に戻ってきた!

アッセンGPの結果

 

順位 Rider トップとのタイム差 タイヤメーカー
1 Valentino ROSSI ミシュラン
2 Casey STONER 1.909 ブリヂストン
3 Nicky HAYDEN 6.077 ミシュラン
4 Dani PEDROSA 10.465 ミシュラン
5 John HOPKINS 13.138 ブリヂストン
6 Colin EDWARDS 15.139 ミシュラン
7 Alex BARROS 36.075 ブリヂストン
8 Alex HOFMANN 41.768 ブリヂストン
9 Anthony WEST 43.605 ブリヂストン
10 Marco MELANDRI 43.796 ブリヂストン
11 Carlos CHECA 43.826 ミシュラン
12 中野 真矢 47.896 ミシュラン
13 玉田 誠 54.068 ダンロップ
14 Sylvain GUINTOLI 57.718 ダンロップ
15 Kurtis ROBERTS 1'28.637 ミシュラン
16 Chris VERMEULEN 1'34.808 ブリヂストン
R Loris CAPIROSSI、Randy DE PUNIET

 

アッセン終了時の年間ランキング

クリス・バーミューレンとジョン・ホプキンスの順位が逆転した。2人とも同じRizla Suzuki MotoGPのライダーだ。バーミューレンはWSB(ワールドスーパーバイク)から、ホプキンスはAMA(ロードレース全米選手権)からMoto GPに移ってきている。さて、どちらが勝ち残るだろう? こんな目線で見てみるのも面白い。

ライダーランキング

順位 ライダー チーム ポイント
1 STONER Casey Ducati Marlboro Team 185
2 ROSSI Valentino Fiat Yamaha Team 164
3 PEDROSA Dani Repsol Honda Team 119
4 HOPKINS John Rizla Suzuki MotoGP 94
5 VERMEULEN Chris Rizla Suzuki MotoGP 88
6 MELANDRI Marco Honda Gresini 87
7 EDWARDS Colin Fiat Yamaha Team 75
8 BARROS Alex Pramac d'Antin 69
9 CAPIROSSI Loris Ducati Marlboro Team 57
10 HAYDEN Nicky Repsol Honda Team 57
11 HOFMANN Alex Pramac d'Antin 53
12 ELIAS Toni Honda Gresini 49
13 DE PUNIET Randy Kawasaki Racing Team 40
14 CHECA Carlos Honda LCR 25
15 中野 真矢 Konica Minolta Honda 25
16 玉田 誠 Dunlop Yamaha Tech 3 20
17 GUINTOLI Sylvain Dunlop Yamaha Tech 3 18
18 WEST Anthony Kawasaki Racing Team 12
19 NIETO Fonsi Kawasaki Racing Team 5
20 JACQUE Olivier Kawasaki Racing Team 4
21 ROBERTS Kurtis Team Roberts 4
22 ROBERTS JR Kenny Team Roberts 4

コンストラクターランキング

順位 コンストラクター ポイント
1 DUCATI 188
2 YAMAHA 171
3 HONDA 149
4 SUZUKI 122
5 KAWASAKI 56
6 KR212V 8

 

 

 

 

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