スペインカタルニアでのグランプリは来場者11万3千人 3日合計では無いです。決勝日のみの数字です(*_*; という熱気の中、ホールショットを奪ったペドロサが、ストーナーやロッシを全く寄せ付けずに1度もトップを譲らずにゴールし、地元GPでの優勝を決めた。
一方で不運だったのは同じスペイン出身のロレンソ。ケガが癒えたかと思ったとたんに、脳しんとうでの欠場を強いられてしまう。
目次
カタルニアGP レース前のTips
開催日 : 2008年6月8日
コンディション : ドライ
気温 : 34℃
路面温度 : 39℃
ストーナー、ロッシ、ペドロサが壮絶なバトル : 2007年のカタルニアGP
2007年のカタルニアGPは2007年のベストレースと言ってよい、見逃せない一戦だった。ストーナー、ロッシ、ペドロサが繰り広げた、後半のバトルがものすごく、トップのストーナーとロッシの差が0.069秒、ロッシと3位ペドロサの差は0.321秒という大接戦であった。王者ロッシと堂々と渡り合うストーナーの走りは、冷静さと戦術、テクニックを備えていて、とても20歳になったばかりとは思えないものだ。
- 1位 ケーシー・ストーナー
- 2位 バレンティーノ・ロッシ
- 3位 ダニ・ペドロサ
ロレンソ不運 骨折の次は脳しんとう
ロレンソがFP3での転倒で脳しんとうを起こし、病院に搬送されている。大事には至ってないが、脳しんとうは予後を見る必要が有るため、レースは欠場となっている。
両足のケガに脳しんとうと、前半は好調であったロレンソに悪い流れが出てきてしまっている。
カタルニアサーキットの概要
コース幅 : 12m
コーナー数 : 右8 左5
最長ストレート : 1,047m
決勝レース周回数 : 25周
総走行距離 : 118.175km
ストーナーが今期初のポール : 決勝グリッド
ストーナーが今期初のポールポジションを獲得した。
Row | Grid | Rider | Team | Time |
1 | 1 | Casey STONER | Ducati Marlboro Team | 1'41.186 |
2 | Dani PEDROSA | Repsol Honda Team | 1'41.269 | |
3 | Nicky HAYDEN | Repsol Honda Team | 1'41.437 | |
2 | 4 | Randy DE PUNIET | LCR Honda MotoGP | 1'41.571 |
5 | Colin EDWARDS | Tech 3 Yamaha | 1'41.609 | |
6 | James TOSELAND | Tech 3 Yamaha | 1'41.820 | |
3 | 7 | Andrea DOVIZIOSO | JiR Team Scot MotoGP | 1'42.053 |
8 | Chris VERMEULEN | Rizla Suzuki MotoGP | 1'42.365 | |
9 | Valentino ROSSI | Fiat Yamaha Team | 1'42.427 | |
4 | 10 | Alex DE ANGELIS | San Carlo Honda Gresini | 1'42.580 |
11 | 中野 真矢 | San Carlo Honda Gresini | 1'42.643 | |
12 | Loris CAPIROSSI | Rizla Suzuki MotoGP | 1'42.648 | |
5 | 13 | Toni ELIAS | Alice Team | 1'42.808 |
14 | John HOPKINS | Kawasaki Racing Team | 1'42.819 | |
15 | Sylvain GUINTOLI | Alice Team | 1'43.204 | |
6 | 16 | Marco MELANDRI | Ducati Marlboro Team | 1'43.719 |
17 | Anthony WEST | Kawasaki Racing Team | 1'44.558 |
ペドロサが序盤から圧倒的な走りで地元ファンを魅了
ホールショットはペドロサ。ペドロサとストーナーが良いスタートを切り、1コーナーでは既に3位のドビチオーゾをバイク5台分ほど引き離している。ロッシは9位。16番グリッドスタートのメランドリが8位に上がっている。
ペドロサは1周目からコーナーリングをワイドにとることで、スピードを落とさずに他を引き離す走り。これに追走するストーナーは第4コーナーでイン側からペドロサを抜こうとするが、リアタイヤがスライドし体勢を崩してしまう。その間にドビチオーゾがストーナーをパスし2位に上がる。
2周目
ロッシがトーズランドをパスし7位に上がる
ペドロサのペースが速く、2位のドビチオーゾとの差が0.9秒まで開いている。
3周目
ホームストレートで、ストーナーがドビチオーゾをパスする。
7位走行のロッシのペースが上がらず、6位のヘイデンと大きく差が開いている。
ストーナーのマシンは左低速カーブでの安定性があまり良くない様子。1周目でラインを外したのと同じ場所で、同様の挙動が見られる。
4周目
ペドロサは他のライダーより1秒近く早いラップを刻んでいて、2位のストーナーに対して2秒のリード。
ロッシのタイムが上がり、ペドロサと同レベルで走行し始める。
ペドロサがサーキットレコードを更新。
5周目
1コーナーでロッシがヘイデンをパスし6位に上がる
6周目
ペドロサのリードが3.3秒まで開く
ロッシは前を行くドプニエの様子を伺いつつ走行している
7周目
1コーナーでロッシがドプニエをパスし5位に上がる
8周目
ペドロサのリードは4.3秒まで広がっている。
1コーナーでロッシがエドワーズをパスして4位に上がる。ロッシは1周ごとに着実に順位を上げている。
ストーナーが3回目となる4コーナーでのミス。ラインを外してしまいドビチオーゾに抜かれてしまう。
ロッシが最終コーナーでストーナーの後ろに詰め、1コーナーでのパスを狙っている。
9周目
ストーナーは1コーナーのブレーキングで、ロッシの追い抜きを防ぐだけでなく、ドビチオーゾもパスして2位に戻る。
ロッシがドビチオーゾをパスし3位に上がり、さらにスピードを載せたままストーナーをパスして一気に2位となる。
この時点でトップのペドロサとの差は6.6秒
11周目
10位争いをしていたデアンジェリスとカピロッシが転倒リタイヤ(原因は放送されずに不明)
12周目
ペドロサのリードが7.1秒となる。
マシンコントロールに苦労していたストーナーのペースが上がっている。
6位を走行していたドプニエが転倒リタイヤ。
14周目
14周目に入った時点での順位とタイム差
ペドロサ
↓ 7.2秒
ロッシ
↓ 0.7秒
ストーナー
↓ 0.3秒
ドビチオーゾ
↓ 0.7秒
エドワーズ
↓ 3.7秒
カピロッシ
15周目
ストーナーがロッシとの差を縮め、ホームストレートで横に並ぶ。
16周目
ロッシは1コーナーのブレーキングを遅らせて、ストーナーの追い越しをブロック。
ストーナーは執拗にロッシをマークしている。
17周目
1コーナーでストーナーがロッシをパスし、2位となる、
18周目
18周目に入った時点での順位とタイム差
ペドロサ
↓ 8.0秒
ロッシ
↓ 0.1秒
ストーナー
↓ 0.9秒
ドビチオーゾ
↓ 2.1秒
エドワーズ
↓ 4.7秒
カピロッシ
19周目
ロッシは1コーナーでのパッシングを試みるが、ストーナーのブレーキングが深く、横に並ぶことすら出来ない。
20周目
前周に続き、ロッシは1コーナーでのパッシングを試みるが、ストーナーは再び深いブレーキングでロッシを寄せ付けない。
ロッシは最終コーナーへの進入でストーナーに近付き、3度目となる1コーナーでのアタックを試みるが、ストーナーの方がコーナー立ち上がりの加速が良く、パッシングが狙える距離まで接近できないでいる。
21周目
ロッシはストーナーのスキを突こうとしているが、なかなか糸口がつかめない。
22周目
ロッシは事ある毎にストーナーに仕掛けるが、ストーナーは前半の不安定な走りが嘘のように、しっかりとロッシをブロックしている。
最終コーナー立ち上がりでロッシはストーナーにぴったりと付き、1コーナーでのパッシングを狙う。
23周目
ロッシがストーナーに並べるかという位置まで近づくが、ストーナーは驚くほど遅いブレーキングで、ロッシに付け入るスキを与えない。
その後もコーナーの立ち上がりで、ロッシはアクセルを開け、ストーナーのインに滑り込もうとするが、その都度ストーナーがインを閉めてしまい、抜くことが出来ない。
24周目
第一コーナーでロッシがついにストーナーのインを突くことに成功して2位に出る。
ロッシはペースを上げストーナーを少しずつ引き離していく。
最終周
ペドロサは終始危なげない走りで、優勝を決める。
ロッシは前周より1秒早いラップで走り、ストーナーとに間に十分なマージンを開いてフィニッシュした。
ペドロサ圧勝! カタルニアGPの結果
順位 | Rider | トップとのタイム差 | タイヤメーカー |
1 | Dani PEDROSA | - | ミシュラン |
2 | Valentino ROSSI | 2.806 | ブリヂストン |
3 | Casey STONER | 3.343 | ブリヂストン |
4 | Andrea DOVIZIOSO | 10.893 | ミシュラン |
5 | Colin EDWARDS | 16.426 | ミシュラン |
6 | James TOSELAND | 21.482 | ミシュラン |
7 | Chris VERMEULEN | 21.548 | ブリヂストン |
8 | Nicky HAYDEN | 22.280 | ミシュラン |
9 | 中野 真矢 | 22.375 | ブリヂストン |
10 | John HOPKINS | 46.835 | ブリヂストン |
11 | Marco MELANDRI | 57.991 | ブリヂストン |
12 | Anthony WEST | 59.168 | ブリヂストン |
13 | Sylvain GUINTOLI | 1'00.779 | ブリヂストン |
R | Randy DE PUNIET、Alex DE ANGELIS、
Loris CAPIROSSI、Toni ELIAS |
ポイントランキング
ロレンソが欠場でノーポイントとはなったが、上位ランキングには変化はない。
ライダーランキング
順位 | ライダー | チーム | ポイント |
1 | Valentino ROSSI | Fiat Yamaha Team | 142 |
2 | Dani PEDROSA | Repsol Honda Team | 135 |
3 | Jorge LORENZO | Fiat Yamaha Team | 94 |
4 | Casey STONER | Ducati Marlboro Team | 92 |
5 | Colin EDWARDS | Tech 3 Yamaha | 69 |
6↑ | Andrea DOVIZIOSO | JiR Team Scot MotoGP | 57 |
7↑ | James TOSELAND | Tech 3 Yamaha | 53 |
8↓ | Loris CAPIROSSI | Rizla Suzuki MotoGP | 51 |
9 | Nicky HAYDEN | Repsol Honda Team | 48 |
10 | 中野 真矢 | San Carlo Honda Gresini | 42 |
11 | Chris VERMEULEN | Rizla Suzuki MotoGP | 40 |
12 | John HOPKINS | Kawasaki Racing Team | 32 |
13↑ | Marco MELANDRI | Ducati Marlboro Team | 29 |
14↓ | Alex DE ANGELIS | San Carlo Honda Gresini | 24 |
15 | Toni ELIAS | Alice Team | 24 |
16 | Randy DE PUNIET | LCR Honda MotoGP | 18 |
17 | Sylvain GUINTOLI | Alice Team | 15 |
18 | Anthony WEST | Kawasaki Racing Team | 10 |
19 | 岡田 忠之 | Repsol Honda Team | 2 |
コンストラクターランキング
順位 | コンストラクター | ポイント |
1 | YAMAHA | 160 |
2 | HONDA | 135 |
3 | DUCATI | 97 |
4 | SUZUKI | 63 |
5 | KAWASAKI | 35 |