最初から最後まで、順位が目まぐるしく変わり、誰が勝ってもおかしくない、見ごたえのあるレース。
イタリアの熱狂的なファンに煽られ、イタリア人が疾走する。
目次
ムジェロGP レース前のTips
開催日 : 2006年6月4日
コンディション : ドライ
気温 : 20℃
路面温度 : 29℃
2005年のムジェロも見逃せない
2005年のムジェロも、見ごたえのあるレースだった。
レース中盤から、ロッシ、ビアッジ、メランドリが三つ巴のトップ争いを繰り返す。その間に4位のカピロッシが合流。
イタリアグランプリで、イタリア人ライダー4人が最終ラップまで熾烈な争いを展開することとなった。
レース内容はもとより、観客の興奮も尋常ではない熱狂のレース。
結果は 1位 ロッシ 2位 ビアッジ 3位 カピロッシ
ムジェロサーキットの概要
コース幅 : 14m
コーナー数 : 右9 左6
最長ストレート : 1,141m
決勝レース周回数 : 23周
総走行距離 : 120.635km
ムジェロGP 決勝のグリッド
Row | Grid | Rider | Team | Time |
1 | 1 | Sete GIBERNAU | Ducati Marlboro Team | 1'48.969 |
2 | Loris CAPIROSSI | Ducati Marlboro Team | 1'49.058 | |
3 | Valentino ROSSI | Camel Yamaha Team | 1'49.167 | |
2 | 4 | Nicky HAYDEN | Repsol Honda Team | 1'49.212 |
5 | 中野真矢 | Kawasaki Racing Team | 1'49.328 | |
6 | Marco MELANDRI | Fortuna Honda | 1'49.343 | |
3 | 7 | John HOPKINS | Rizla Suzuki MotoGP | 1'49.478 |
8 | Dani PEDROSA | Repsol Honda Team | 1'49.516 | |
9 | Casey STONER | Honda LCR | 1'49.915 | |
4 | 10 | 玉田誠 | Konica Minolta Honda | 1'50.084 |
11 | Kenny ROBERTS JR | Team Roberts | 1'50.181 | |
12 | Toni ELIAS | Fortuna Honda | 1'50.196 | |
5 | 13 | Carlos CHECA | Tech 3 Yamaha | 1'50.347 |
14 | Colin EDWARDS | Camel Yamaha Team | 1'50.405 | |
15 | Chris VERMEULEN | Rizla Suzuki MotoGP | 1'50.430 | |
6 | 16 | Randy DE PUNIET | Kawasaki Racing Team | 1'50.597 |
17 | James ELLISON | Tech 3 Yamaha | 1'51.866 | |
18 | Alex HOFMANN | Pramac d'Antín MotoGP | 1'52.100 | |
7 | 19 | Jose Luis CARDOSO | Pramac d'Antín MotoGP | 1'52.780 |
ムジェロGP レースの経過
ホールショットはジベルナウ。ロッシと中野が続くが、直ぐにロッシがトップに立つ。メランドリが中野をパスし3位に、ストーナーも4位まで上がる。カピロッシはスタートに失敗し、8位まで下がる。
2周目
ジベルナウがロッシをパスしトップに立つ。
3周目
メランドリがロッシをパスし2位にあがる。
ペドロサとヘイデンが5位の中野をパスし、先頭集団を追い始める。
ロッシがメランドリをパスし2位に戻る。
5周目
ジベルナウとロッシが1位を奪い合うその間に、ペドロサとヘイデンが先頭集団に追いつき、ジベルナウ、メランドリ、ロッシ、ストーナーと共に6台の先頭集団となる。
カピロッシも先頭集団に近付きつつあり、先頭集団が7台になる気配。
7周目
ロッシとジベルナウがペースアップし、先頭集団を抜け始める。
メランドリがストーナーをパスし3位に、ヘイデンもペドロサをパスし5位に上がる。
9周目
ストーナーがメランドリをパスし、1.2秒先を行く先頭2台を追い始めた直後に、すさまじいハイサイド転倒を起こしてリタイヤ。
10周目
ジベルナウはロッシをパスせず、2位を守る走りを始める。これまでのジベルナウにはあまり見られない走りだが、とても安定しており、後半への期待が高まる。
ヘイデンがメランドリをパスし3位に。
カピロッシのペースが速く、ペドロサ、メランドリをパスし4位まで上がってくる。
11周目
カピロッシがヘイデンをパスし3位に上がり、先頭2台に近付いてきたことで、ジベルナウはロッシだけに集中出来ない状態となる。
14周目
カピロッシに導かれる形で、ヘイデン、メランドリ、ペドロサも先頭集団に近づいてきたところで、トップのロッシがラインを外してしまう。その間にジベルナウ、カピロッシ、ヘイデン、メランドリにパスされ、一気に5位に落ちる。
15周目
カピロッシがジベルナウをパスし首位に立つ。その直後にヘイデンとメランドリもジベルナウをパスする。ヘイデンはカピロッシに優勝されると、ランキング2位に落ちてしまうため、カピロッシを猛追せざるを得なくなる。
16周目
ロッシがジベルナウとメランドリをパスし3位に上がる。
ジベルナウはペドロサにもパスされ、順位を落とす。
17周目
カピロッシ、ヘイデン、ロッシが一団となる。ヘイデンはカピロッシを、ロッシはヘイデンの隙をうかがう緊迫した展開。
18周目
ロッシがヘイデンをパスし2位にあがる。
メランドリは果敢にヘイデンを責めるが、勢い余ってコースアウトしてしまい、ジベルナウに続く6位に落ちる。
21周目
ロッシはカピロッシを一旦パスするが、すぐに抜き返される、その間にヘイデンがロッシに迫る。このころからカピロッシのバイクの挙動が激しく、かなり無理をした走りとなる。一方でロッシは落ち着いているため、最終ラップまでに何かが起きそうな予感が高まる。
22周目
ロッシが再度カピロッシをパスし首位に立ち、一気にペースを上げる。カピロッシは何とか付いて行くが、ヘイデンは少しづつ遅れていく。
最終周
最終周に入った直後にカピロッシがロッシをパスするが、ロッシは直ぐに挽回する。ロッシのリアも暴れ始めている。このバトルの間にヘイデンが2台に追いつくものの、パスするまでにはいかない。
ロッシはカピロッシとの差を少しずつ開き、首位でフィニッシュする。
ムジェロGPの結果
順位 | Rider | トップとのタイム差 | タイヤメーカー |
1 | Valentino ROSSI | ー | ミシュラン |
2 | Loris CAPIROSSI | 0.575 | ブリヂストン |
3 | Nicky HAYDEN | 0.735 | ミシュラン |
4 | Dani PEDROSA | 2.007 | ミシュラン |
5 | Sete GIBERNAU | 3.070 | ブリヂストン |
6 | Marco MELANDRI | 11.793 | ミシュラン |
7 | Toni ELIAS | 18.999 | ミシュラン |
8 | Kenny ROBERTS JR | 19.172 | ミシュラン |
9 | 玉田 誠 | 19.231 | ミシュラン |
10 | John HOPKINS | 19.821 | ブリヂストン |
11 | 中野 真矢 | 19.863 | ブリヂストン |
12 | Colin EDWARDS | 30.678 | ミシュラン |
13 | Randy DE PUNIET | 37.198 | ブリヂストン |
14 | Chris VERMEULEN | 41.712 | ブリヂストン |
15 | Carlos CHECA | 56.256 | ダンロップ |
16 | James ELLISON | 1'13.387 | ダンロップ |
17 | Jose Luis CARDOSO | 1 lap | ダンロップ |
R | Casey STONER Alex HOFMANN |
この結果、カピロッシとヘイデンは同ポイントで年間ランキング首位に並ぶこととなった。